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深刻な大気汚染が続くインドでは、政府が首都近郊の石炭火力発電所の運転を長期間停止させるなど、異例の措置を取り、市民生活への影響が懸念されています。

インドでは、経済成長に伴って大気汚染が深刻になっていて、WHO=世界保健機関は、3年前大気汚染物質PM2.5の年間の平均濃度が世界の都市の中で首都ニューデリーが最も高いと発表しています。

これから迎える冬場は大気が滞留するため、より深刻になることに加えて、19日に行われるヒンドゥー教の祭り「ディワリ」で使われる花火や爆竹が大気汚染を一層悪化させると予想されています。

このためインド政府は、来年3月までの間、首都近郊にある石炭火力発電所の運転を停止させたり、首都でのディーゼル発電機の使用を禁じたりするなど、異例の緊急措置を発表し、市民生活への影響が懸念されています。

インド政府は、ことしから汚染レベルを4段階に分け、最悪の場合、建設工事の禁止や学校の休校を命じる措置を公表するなど、対策を強化しています。

汚染が深刻な状況は例年1月下旬まで続き、去年はニューデリーでPM2.5の平均濃度が日本の環境基準のおよそ25倍に達した日もあり、現地の日本大使館は、不要な外出を控えるよう呼びかけています。

10月18日 20時13分