停電の影響で19日朝から東急田園都市線の全線などが一時運転を見合わせたトラブル。

停電が発生した三軒茶屋駅(東京都世田谷区)や近隣の渋谷駅(渋谷区)は利用客でごった返し、
遅延証明書を配る駅員に運行状況を尋ねたり、スマートフォンを手にスケジュールを組み直したりする人の姿も目立つなど、混乱は昼過ぎまで続いた。

三軒茶屋駅は構内の電気が消えて薄暗く、ホームや地下通路などは運転再開を待つ利用客であふれた。
川崎市に向かうという埼玉県志木市の会社員、鈴木あんなさん(31)は「駅に来たら真っ暗で驚いた。2時間ほど待っている。
午後から取引先と約束があるので何とか動いてほしい」。
駅員が階段に照明器具を置き、転倒しないように注意を喚起する中、構内の熱気で気分の悪さを訴える利用客もいた。

この日、真冬並みの寒さに見舞われた東京。振り替え輸送のバスのチケットが配布されたが、駅前のロータリーには乗車を待つ行列が長く伸びた。
東京都港区の会社役員、広瀬祐貴さん(43)は「渋谷まで4キロほどなので歩けない距離ではないが、冷たい雨の中を1時間歩くのはつらい」とため息をついた。

一方、渋谷駅には通勤や通学でバスや私鉄、JRを乗り継いでたどりついた利用客も多く、一時入場規制も行われた。
横浜市都筑区の大学生、石井実華さん(23)は「渋谷まで2時間かかった。東急が止まると学校に行けない。田園都市線はたびたび遅延や運休がある。本当にやめてほしい」と疲れた顔で話した。
同線を利用して来る友人と待ち合わせ中という東京都品川区の会社員、大越智晴さん(45)は
「2年半ぶりに会う約束をしていたのに、こんなことになってしまい残念。しっかりと運行してほしい」と語った。

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2017年10月19日 15時0分 産経新聞