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◇市長は週明けにも議会解散

福岡県太宰府市議会(定数18)は27日、臨時市議会を開き、1期目の芦刈茂市長(68)への
不信任決議案を提出し、全会一致で可決した。これに対し、市長は地方自治法に基づき
週明けにも議会を解散する考えを表明した。同法では、新議会で不信任案が再可決されれば
市長は失職する。芦刈市長はその場合、市長選に再立候補するとみられ、12月初めに
市議選、年明けに市長選が実施される見通しとなった。

決議は市長について「リーダーとしての資質が欠如し、市政に混乱や停滞を招いている」
としている。記名投票で18人全員が賛成した。一方、市長は不信任案可決後、報道陣の取材に
「問われているのは市長だけではなく、市議会も市役所もだ。この判断を市民に問いたい」
とし、「週明けに議会に解散を通告する」と語った。

市議会は不信任理由について、2015年4月の市長就任から2年半、公約である中学校の
完全給食実施や市長給与の3割削減など実現できなかったうえ、「何一つ成果を上げられないのを
部下のせいにするなど数多くの問題ある言動をし、市の発展を妨げている」としている。

芦刈市長は就任直後から市長給与カット案などで市議会と対立し、市議会が今年の6月定例会で
問責決議案を可決した。9月定例会直前には、議会への説明なく副市長を解任し教育長に
退任宣告をしたため議会側が反発。同定例会で、市長が発案した給食専門委員や行政改革
推進委員会設置案などを否決し、新副市長の人事案には同意せず、辞職勧告決議案を可決した。

その後、市議会は私費で市民向けチラシ「議会リポート」、市長は後援会報「新しい街」を発行して、
市民に対しそれぞれの主張や説明をする事態となっている。