経営再建中の液晶パネル大手ジャパンディスプレイ(JDI)は8日発表した平成29年9月中間連結決算は、最終損益が680億円の赤字(前年同期は167億円の赤字)だった。構造改革のための費用の一部138億円を特別損失として計上した。

売上高は3738億円(前年同期比1%増)で、中国で競合他社の価格攻勢にさらされたことなどが響いた。営業損益は268億円の赤字(前年同期は21億円の赤字)だった。

 記者会見した大島隆宣・最高財務責任者(CFO)は業績見通しについて「30年度から黒字化したい」と述べた。また財務改善のため、パートナーシップを構築する対象として中国の複数企業を検討する構えだが、大島氏は具体的な企業名には触れず、「ウィンウィン(相互利益)の関係を築けるかが重要だ」と述べるにとどめた。

 JDIは24年に日立製作所と東芝、ソニーの液晶事業を統合して発足。だが市況の変化に対応が遅れ29年3月期まで3年連続で最終赤字に陥り構造改革が必須と判断。工場の生産停止や3700人超の人員削減などを柱にした経営再建策を公表していた。

http://www.sankei.com/smp/economy/news/171108/ecn1711080047-s1.html