米空母3隻 “日本海”で演習へ 北に圧力強化狙いか
11月9日 12時28分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171109/k10011217051000.html

アメリカ海軍は、空母3隻を中心とする艦隊が11日から4日間にわたって西太平洋地域で演習を実施すると発表しました。アメリカ国防総省の当局者は、演習が実施される海域は日本海になるとしていて、北朝鮮に対する圧力をさらに強める狙いがあると見られます。
神奈川県の横須賀基地を拠点とするアメリカ海軍第7艦隊は、空母「ロナルド・レーガン」と「セオドア・ルーズベルト」、それに「ニミッツ」の3隻を中心とする艦隊が、11日から今月14日まで、西太平洋地域で演習を実施すると発表しました。

アメリカ軍が西太平洋で空母3隻による演習を実施するのは2007年以来、10年ぶりです。

演習では艦船を敵の攻撃から守る訓練などが行われる予定で、アメリカ太平洋艦隊のスウィフト司令官は声明で、「太平洋艦隊の比類なき能力とこの地域の安全と安定への断固たる決意を示す強固な証しだ」と意義を強調しました。

演習が実施される海域について、アメリカ国防総省の当局者は、NHKの取材に対し「日本海になる」としていて、今回の演習には北朝鮮に対する圧力をさらに強める狙いがあると見られます。

トランプ大統領は、8日訪問先の韓国での演説で、「われわれは最も巨大で完全装備の空母3隻と原子力潜水艦など、世界最強の軍事力を展開している」と述べ、北朝鮮に対するアメリカの軍事的な態勢は万全だと強調しています。
北朝鮮 トランプ政権に連日反発
北朝鮮は、国営メディアを通じて連日、トランプ政権に反発しています。

9日付けの朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、論評で、トランプ政権が韓国とその周辺に原子力空母をはじめとした戦略兵器を集結させていると非難し、「この険悪な事態を収拾すべき責任は、全面的にアメリカにある」と主張しました。

そのうえで、「アメリカが敵視政策と核の威嚇を終わらせないかぎり、それに核で対抗することはわれわれの自衛的な権利であり、このような原則的立場は今後も変わることはないだろう」と核開発を正当化し、アメリカに対北朝鮮政策の転換を要求しました。