【ワシントン時事】米紙ワシントン・ポスト(電子版)は9日、ユン北朝鮮担当特別代表が先月30日、オフレコの会合で、北朝鮮が核・ミサイル実験を60日間停止すれば、米国は直接対話に向けたシグナルと見なす考えを示したと報じた。発言が事実なら、トランプ政権が北朝鮮核問題の外交解決に向けた対話再開の条件を提示した形だ。

国務省のナウアート報道官は9日の会見で、報道内容の確認を避けた上で、「今は交渉の時ではない。北朝鮮は(非核化に取り組む)真剣な兆候をまだ示していない」と述べるにとどめた。

北朝鮮は9月15日以降、核・ミサイル実験を行っていないが、ポスト紙によると、米政府筋は、60日の停止期間を数える前に北朝鮮が停止の開始を米側に通告する必要があると指摘。まだ停止期間は始まっていないとの認識を示した。 

米軍が日本近海で11日から空母3隻による演習を行うことで北朝鮮をけん制する一方、アジア歴訪中のトランプ大統領は7日、ソウルでの記者会見で、北朝鮮の核問題について「われわれは進展している」と指摘。「北朝鮮が交渉の席に着くことは理にかなっている」と述べ、対話に応じるよう呼び掛けていた。

配信(2017/11/10-10:17)
時事ドットコム
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017111000459&;g=use