>>302 にあった記事に論点が整理されている。

電線・電柱のない街。その理由とメリットとは?
http://suumo.jp/journal/2014/07/01/65197/
議論沸騰。日本の電柱が地中に埋まる、そのデメリットとは
http://suumo.jp/journal/2014/10/24/71569/
(記事の抜粋と要約)
「道路には国道、都道、市町村道路などの種類があります。現在、無電柱化が
進められているのは、主要な国道、都道といった幹線道路です。だから、幹線
道路沿いは電線がなくても、一本路地を入ったら市区町村道に電柱、電線があ
るということも珍しくありません」

無電柱化のメリットは、大きくまとめれば1.景観の向上、2.安全で快適な歩行
空間の確保、3.都市防災力の強化、の3つだ。

無電柱化プロジェクトは、約30年前から「電線類地中化計画」として、地道に
進められてきたものだという。23区の市街地全体の幹線道路で、地中化が完了
しているのは48%、全国の幹線道路に目を向けてみてもわずか15%。

「電線地中化の工事は、“電線共同溝工事”といって、単純に電線などを敷設
すればいいのではなく、既設されているガス管や上下水道の移動や再整備が必
要になるため、かなり大掛かりな工事になるんです」

コスト面。一説によると電柱を建てる方式と電線地中化とでは、10倍もの差が
あるというのだが、本当だろうか。
「費用がかさむのは事実です。ですが、比較して10倍とまでは言い切れません。
移設方法の費用の差が大きいため、一概に何倍と比較できないんです」(東京
都 建設局道路管理部 安全施設課の担当者)

「災害の多い日本には向かない」というのは、どうなのか。
「逆だと思っています。無電柱化を進めることで、電柱の倒壊や電線の断線ト
ラブルをなくすことができます。地中に埋められた設備は耐水性があるため、
水に浸かっても大丈夫。無電柱化により、風水害の防災力も高まるんです」。

メンテナンスしにくい&復旧に時間がかかるのでは?
「架線している状態と比較したら、地中化すると簡単になるんじゃないでしょ
うか。もちろん、空中に電線があれば、断線している箇所は目視でき、ひと目
で分かるというメリットもあると思いますが、一方で点検・復旧業務はどうして
も大掛かりになります。電線が地中化されていれば、歩道にあるフタをあけて
地下へ潜って作業が行えます。簡略化できると思います」と解説してくれた。

さらには、地震への備えはどうだろう。印象としては地中に電線があり、断線
してしまうとかなり復旧に時間はかかりそうだが。
「東日本大震災の際、電線地中化されたエリアでの大きな断線の被害はなかっ
たようです。衝撃で断線しないように対策してあります」とのこと。ただし、
やはり一度断線してしまうと復旧に時間がかかるのは事実のよう。