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11月15日 4時24分

戦国武将上杉謙信が「川中島の戦い」に関連して現在の茨城県にあたる常陸の佐竹家に送った書状が新潟市で保管されていたことがわかりました。書状は川中島の戦いに向けて協力を依頼する内容で専門家は「当時の上杉謙信の戦術がわかる外交文書の原本と見られ価値が高い」と話しています。

この書状は永禄7年(1564年)、当時、常陸を本拠地としていた戦国武将佐竹義昭に宛てて謙信が川中島から送ったものです。

書状では川中島の戦いに向けて覚悟を述べたうえで当時、武田信玄と同盟関係にあった小田原城の北条氏康の動きを抑えるよう依頼しています。書状には上杉謙信を意味する「輝虎」と記されています。

この書状の調査をしている上越市公文書センターの福原圭一上席学芸員は「この書状の原本は明治時代ごろまでは佐竹家に伝わっていたが、その後行方がわからなくなっていた。今回みつかった書状には戦国時代に上杉謙信自身が使っていた花押が押されており保存状態も非常によく驚いた。当時の上杉謙信の戦術がわかる外交文書の原本と見られ、歴史的な価値が高い」と話しています。