>>299
今後インフレ率が2%目標に達して政策金利が引き上げられ、長期金利も上昇すると
どうなるか。資産側の保有国債は長期国債なので、長期金利が上がっても受取利息は
すぐには上がらない。一方、短期金利が急激に上昇する局面では、現在0.1%の利息を
払っている208兆円(208兆はマイナス金利導入時に付利していた部分。)や、
マイナス金利および0%金利の適用分の一部もしくは全部に、政策金利を支払う必要が
出てくる可能性がある。どれほどの損失が発生するのか。正常化の後、政策金利が2.5%、
長期金利が3.5%になると仮定する。資産規模がそのままで、超過準備に政策金利と同じ
付利をすると、利息支払いは現在の0.2兆円から8.3兆円(332兆円×2.5%)に跳ね上がる。
現在の国債からの受取利息(1.2兆円)は徐々にしか上がらない。一時的に7兆円超の損失が
発生する。損失は保有する長期国債が高利回りのものに置き換えられるにつれて減少して
いく。最終的に全ての国債が置き換われば、利息収入は14兆円(377兆円×3.5%+41兆円
×2.5%)になり、6兆円近い利益が出る。