0001壁に向かってアウアウアー ★
2017/11/28(火) 23:51:14.83ID:CAP_USER9犬の糞(ふん)が路上に放置されたままとなる糞害が各地で問題となるなか、放置された糞の周りを黄色のチョークで囲み、日時を書くだけで糞害を劇的に減少させた地域がある。
「イエローチョーク作戦」を展開する京都府宇治市だ。飼い主に周囲が見ていることを意識させる狙いがあり、同じ場所で放置を繰り返されても書き込みを続けた結果、20カ所以上あった放置場所がほぼゼロになったところもあるという。(勝田康三)
意図的に回収せず飼い主の自覚促す ヒントは駐車違反取り締まり
宇治市の住宅街で27日午後に行われた「わんわんクリーンキャンペーン」。市職員や住民ボランティアら約40人が歩道を歩き、黄色のチョークで見つけた糞の周りを囲んで日付と時間を書き込んだ。1時間半ほどの活動で10カ所を確認。特徴的なのは糞を回収せず、置いたままという点だ。
「飼い主に自覚を促すため意図的に置き放しにしているんです」と話してくれたのは、作戦の考案者で市環境企画課主査の柴田浩久さん。この日の活動では空き缶やたばこの吸い殻といったごみ回収も行った。
作戦のヒントは、タイヤと道路にチョークで目印を付ける駐車違反の取り締まりだ。夜間でも目立つようにチョークを黄色にし、日時を書き込むことで周囲が“見ている”ことを飼い主に意識させ、住民が迷惑がっていることを知らせるのが狙いだという。
チョークは1本20円程度と安価で、しばらくすると自然に消えるというメリットもある。
人口減も犬は増加
市の人口は18万8千人(10月現在)だが、減少傾向にあり、平成23年比で約4600人減っているという。だが、市に登録されている犬は増加傾向。今年4月現在で約1万1100匹の犬が登録されているといい、近年は毎年100匹近く増えているという。
市の担当者は「配偶者を失った1人暮らしの高齢者らが寂しさなどから飼いはじめるケースなどがあるのではないか」と分析する。
犬の登録数の増加に伴い、苦情の件数も増えており、26年度は約60件、27年度約80件、28年度約90件と急増。うち糞害の苦情が約80%をしめているという。
「犬が嫌がるにおい」も駆使 “うんこ通り”もすっきりと
市は環境美化推進条例で犬の糞の放置などを禁止。昨年1月から糞害が多い住宅地でイエローチョーク作戦を始めた。週3回程度、ボランティアらが見回り、犬が嫌がるにおいを発する木酢液もまく。
あまりにも糞害が多いことから、子供たちから「うんこ通り」という不名誉なあだなまでつけられてしまったある道路では、作戦開始前に20カ所以上もあった放置場所が、続けるうちにほぼなくなったという。
柴田さんは「糞は美化や衛生面からもよくないし、間違って踏んでしまえば1日がブルーになる。市民全体に美化意識が広まれば」と話している。
糞害、各地の住宅地でも
犬の糞の放置は各地の住宅地で起きている。条例で放置を禁止し、さまざまな対策を講じている自治体は多いが、放置は後を絶たないのが実情だ。
大阪府泉佐野市では市内14カ所を重点地域に指定し、警察OB2人が朝夕に巡回している。平成25年1月の約1800カ所から直近では約300カ所まで減ったが、「底打ちの状態」(市環境衛生課)という。対策費を賄うための「犬税」も検討したが、「公平性が担保できない」などとして導入は見送られた。
岡山県倉敷市は、放置を指摘する道具として地面に刺す旗、路上にテープで貼るイエローカード、路上に置ける立体タイプのイエローカードの3種類を用意。市民からの要望に応じて無償提供している。28年度に行ったアンケートで、対策に取り組んだ52団体のうち約9割が効果があったと答えたという。