横浜市は28日、本年度の市営斎場の残骨灰売却収入見込み額7800万円を、
斎場の利用環境向上に充てるなどとする一般会計12月補正予算案を発表した。

残骨灰とは、火葬に伴い排出される焼却灰で、火葬場でお骨を拾った後に残る骨や灰。
残骨灰には高温で焼かれた金歯や銀歯などが溶けているとされ、有価金属が抽出できる。

市はこれまで年間60万〜80万円を支出して処分してきたが、今年6月からは有価金属が含まれていることを前提に、
骨と分かるものは適切に埋葬するなどの条件を付けて、処理業者に売却を開始した。

本年度は市営斎場4カ所の残骨灰10カ月分約50トンについて2回入札を行い、売却見込み額は計7800万円となった。
市によると、近年の金相場の高騰を背景に、全国の自治体で残骨灰入札の競争が激しくなっているという。

市環境施設課は「売却収入は斎場利用環境の向上や、供養の意を表するものに限定して使う」と説明。
本年度分は斎場のトイレの洋式化や休憩室のいす・机、壁紙などの更新、観葉植物設置などに充てるという。
残骨灰は2018年度も売却する方針で、当初予算に組み込む予定としている。

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 市は補正予算案のほか、新市庁舎の商業施設運営条例や横浜文化体育館再整備事業契約など計44件を、
12月5日開会の第4回市会定例会に提出する。

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