変わる「あいりん地区」訪日客向け施設やホテル続々
2017年11月29日21時43分
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 日雇い労働者が多い「日本三大ドヤ街」の一つ、大阪の「あいりん地区」周辺が変貌(へんぼう)しそうだ。
これまで近寄りにくいイメージがあった街が、大阪を訪れる外国人客の増加を受け、南海電気鉄道が新たに交流施設をつくり、星野リゾートもホテルを開業する計画だ。

 南海電鉄は2019年9月、同地区の最寄りとなる新今宮駅近くで、ゲストハウスを併設した観光客向けの交流施設を開業する。
施設は、大阪市から約4800平方メートルの敷地を1億6千万円で購入して建設。
日本で働きたい外国人と日本企業とのマッチング拠点となるオフィス空間を備え、ゲストハウスや飲食店、カフェなども入る。
 建設地は、1962年から生活困窮者を受け入れ、自立支援をしていた「馬淵生活館」と関連施設があった場所だ。
ピーク時には約340世帯が入居したが、10年3月末に閉鎖。市が再開発の事業者を公募してきた。

 あいりん地区は、大阪・ミナミの繁華街や通天閣のある「新世界」に近い。関西空港からもアクセスしやすく、新今宮駅周辺は訪日客に人気のスポットになりつつある。
宿泊施設も相次いで誕生していて、訪日客向けのツアーを手がけるベンチャー会社「フリープラス」が4月に100室あるホテルを開業し、さらに新たなホテルも開く予定だ。
 星野リゾートも22年にホテルを開業する。ビジネスホテルと対抗できる価格帯の新ブランド「OMO(おも)」を使い、「ディープなエリア」を訪れる人たちを取り込みたい考えだ。(中島嘉克)

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