https://www3.nhk.or.jp/news/html/20171130/k10011242051000.html
ASEAN=東南アジア諸国連合の事務局長として、ASEANの経済統合の進展などに尽力したスリン・ピツワン氏が、30日、心不全のため亡くなりました。68歳でした。
スリン・ピツワン氏は、1997年から2001年にわたって、タイの外相を務め、アジア通貨危機で落ち込んだ経済の立て直しや、独立直後の東ティモールの平和構築などに中心的な役割を果たしました。

そして、2008年から2012年まで、ASEANの事務局長を務め、東南アジア諸国の経済統合の進展に尽力しました。
2011年に軍政から民政移管したミャンマーには頻繁に訪れ、民主化を後押ししたり、国際社会への復帰を支援したりしました。

また、「ASEAN日本人商工会議所連合会」と定期的に直接対話を行う枠組みを設立するなど、日本企業のASEAN進出も後押ししました。

そして、東日本大震災の時には、宮城県石巻市を訪れ、視察をかねてボランティアとともに、泥の除去や東南アジア料理の炊き出しを行いました。

秘書によりますと、スリン氏は、30日、講演の合間に立ち寄ったバンコク市内のホテルの部屋で倒れているのが見つかり、病院に搬送されましたが、心不全で亡くなったということです。