http://www.sankei.com/smp/west/news/171201/wst1712010023-s1.html


愛媛県西条市の加茂川河口で、カモ、ガン類とみられるふん便から低病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N3亜型)が検出され、県は30日、関係職員を集めて防疫会議を開き、対策を徹底することを申し合わせた。県内で鳥インフルエンザウイルスが検出されたのは初めて。

 県によると、ウイルスは環境省の定期調査で見つかった。10月26日に採取した20検体のうち2検体から、致死率が低い低病原性のウイルスが見つかり、29日に連絡があった。国内の今シーズンのウイルス確認は高病原性を含めて9例目。低病原性はこれが2例目。

 県の対策マニュアルでは半径1キロ以内の養鶏農家などに注意喚起することになっている。今回は該当する農家はなかったが、低病原性でも、養鶏場などで発生した場合は、殺処分など高病原性と同様の措置が必要になるという。

 県庁で開かれた会議には、家畜保健衛生所などの職員12人が出席。畜産課の佐伯拡三課長が「県内初の確認を重く受け止めている。農場で発生させないよう全力を尽くしたい」とあいさつ。発生状況の報告に続き、県内151の養鶏農家へ情報の提供を完了していることなどを確認した。会議では養鶏農家に対し、小型動物が侵入しないよう鶏舎のすき間を点検、修繕すること▽鶏舎に入る際や車も含めて消毒を徹底すること−などの指導に努めることを申し合わせた。