「いつも何かにおびえていた」 白石隆浩容疑者27年の半生 影薄い少年→夜の街で挫折…そして変わった顔つき
2017.11.30 21:24
http://www.sankei.com/smp/affairs/news/171130/afr1711300044-s1.html

 神奈川県座間市のアパート一室から9人の遺体が見つかった事件は30日、発覚から1カ月が過ぎた。警視庁高尾署捜査本部は9人のうち1人の殺人容疑で再逮捕した白石隆浩容疑者(27)の捜査を本格化させているが、今後の焦点は動機の解明に移るとみられる。少年時代、周囲から「影が薄い」と評された白石容疑者。夜の街でも行き場所をなくし、最後に流れ着いたのが9人の遺体と暮らした現場アパートだった。何が凶行に走らせたのか。27年の半生を追った。

 「いつも何かにおびえていた」。小中学校で同級生だった男性会社員(27)は当時の印象をこう振り返る。関係者によると、白石容疑者は平成6年ごろ、自動車関連の仕事をする父親と母親、妹とともに座間市の一軒家に移り住んだ。同級生は「影が薄い子だった」と口をそろえる。
 横浜市内の県立高校を卒業後は、大手スーパーに就職。目立ったトラブルはなかったが、23年10月、「自己都合」で退職してから、人生の軌道は乱れ始める。海老名市のパチンコ店など、神奈川県内でいくつかの職を転々とした末にたどり着いたのが、ネオンきらめく繁華街だった。
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 関係者によると、白石容疑者は昨年ごろまで、東京・歌舞伎町を拠点とした女性を風俗店などに紹介するスカウト会社に勤務していた。「歌舞伎町でよく見かける顔なじみのスカウトだった」と、居酒屋の客引きアルバイトをする都内の男子大学生(19)は振り返る。
 出会い系サイトや、ツイッターなどのSNS(会員制交流サイト)で女性をスカウトすることもあった。大学生の友人女性も昨年10月ごろ、白石容疑者から「出稼ぎ」と称する地方の風俗店での勤務や、内容が判然としない海外での仕事に誘われたが、誘いに応じることはなかったという。だが、今年1月ごろからはツイッター上に「悪徳スカウト」などと悪評が書き込まれるように。関係者によると、スカウトした女性と金銭トラブルを起こすこともあったという。
 そして2月、売春させると知りながら風俗店に女性を紹介したとして、職業安定法違反容疑で茨城県警に逮捕され、5月に執行猶予付きの有罪判決を受けた。
 「自分から積極的に話すタイプじゃないから、向いてなかった」。捜査本部の調べに、白石容疑者はスカウト時代に味わった挫折感をこう吐露したという。

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