北朝鮮の木造船はいまだ、北海道の沿岸に留まったままです。

 11月28日、松前町に漂着した木造船は漂流を続けた後、海上保安船の巡視船に、道南地方の沿岸までえい航され、海上保安庁が30日午後、船を立ち入り検査しました。

 いったい何が目的なのか。30日の動きをまとめました。

 記者:「木古内沖です。北朝鮮の船を海上保安庁の巡視船が取り囲んでいます」

 激しい波に揺られる船。29日、松前町沖で確認された北朝鮮の木造船は、海上保安庁の巡視船にえい航され、木古内町沖に姿を現しました。

 記者:「すごく近くにある。形がよく見えます。アニョハセヨ」

 海上保安庁などの職員が木造船に乗り移り、乗組員に領海に入った経緯や、松前小島に上陸した理由などについて、聞き取り調査を行いました。

 北朝鮮の木造船は28日、松前町沖の松前小島に漂着し、少なくとも2人が、島に上陸したことが確認されています。

 29日は、松前町沖で確認されていましたが、強い風と波で東に流され、青森県の下北半島付近まで移動しました。

 このまま流されると、座礁する可能性があることから、海上保安庁では、比較的波が穏やかな木古内町沖まで、木造船をえい航し、立ち入り検査を行いました。

 記者:「北朝鮮の船のすぐ横に横付け。海保職員の姿が見えます」

 木造船は29日、海上保安部の巡視船からの問いかけに、「北朝鮮から来た。10人が乗っている。エンジンなど船の設備に支障はない。食料が不足している」などと返答しています。

 海上保安庁などでは、立ち入り検査の結果を踏まえ、今後の対応を検討するということです。

配信2017年11月30日19:18
北海道ニュースUHB
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