http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171206/k10011248621000.html
12月6日 17時02分

農林水産省は、インターネットなどで健康によいと紹介されている「ビワの種」について、天然の有害物質が含まれ、多量に摂取すると健康を害するおそれがあるとして、粉末にするなどして食べないよう注意を呼びかけています。
農林水産省によりますと、果物のビワの種に含まれている「アミグダリン」という物資について、インターネットなどで「ビタミンの一種で健康によい」とか「がんに効果がある」などと紹介されたり、ビワの種を使った料理のレシピが掲載されたりしているということです。

しかし、農林水産省は、「アミグダリン」は青酸を含む天然の有害物質で、健康によいという科学的な根拠は無く、多量に摂取した場合、頭痛やめまいなどの中毒症状を起こすおそれがあるとしています。

実際にビワの種を粉末にした食品から有害物質が高い濃度で検出され、回収されたケースが今年度に4件あったということです。

農林水産省は、ビワの種を粉末にした食品を食べないよう注意を呼びかけているほか、粉末にせず種のまま料理する場合も注意するよう呼びかけています。

一方、熟した果肉については安全に食べることができるとしています。

農林水産省では「回収されたビワの種の粉末食品のうち、特に濃度が高いものは、小さじ1杯程度でも健康に影響が無いとされる量を超えて青酸を摂取してしまう可能性があった。種を料理した場合も、これまでに健康被害の報告は無いが、注意してほしい」と話しています。