読売新聞 2017年12月10日 10時38分
http://www.yomiuri.co.jp/national/20171209-OYT1T50026.html

 埼玉県本庄市など1市3町を管轄する児玉郡市広域消防本部は8日、高齢の女性が風呂で溺れ息をしていない、との119番を受け出動した救急車などが、住所の指示ミスで約8分遅れて到着したと発表した。

 到着時、女性は心肺停止状態で、病院に搬送後、死亡が確認された。同本部は医師の見解として、「心肺停止の時間が確定できないため、到着の遅れと死亡の因果関係は特定できない」としている。

 発表によると、119番を受けたのは3日午前10時35分。通報を受けた職員が担当する消防署に伝えるための指令装置に住宅の場所を入力した際、番地を入れ忘れた。このため、地名の中心地への出動を指示された救急車と消防車が同10時45分に到着したところ、該当する住宅がなかったという。この後、住所を確認し直して、約800メートル離れた住宅に到着した。

 同本部の中野三千雄・消防長は「心より、おわび申し上げる。厳正に対処し、再発防止に努めたい」としている。