千葉県習志野市芝園の幕張新都心の地下に植物工場が完成し、13日、試験栽培されていたレタスが収穫された。

 栽培環境をシステム制御し、全自動で農作物を育てる施設で、商業施設が立ち並ぶ一帯の地下に異空間が広がっている。

 工場ができたのは、オフィスビルの送電線や水道管を埋めるために地下10メートルに設けられた「共同溝」(高さ3・6メートル、幅5・3メートル)と呼ばれるトンネル内。県が企業誘致のために作ったが使われていなかった。

 工場では4段に仕切られた棚のような施設で、太陽光の代わりとなる発光ダイオード(LED)にレタスが照らされている。

 液体肥料や二酸化炭素の量などをシステム管理。出荷サイズになるとコンベヤーで地上に運ばれ、次の苗が入ってくる。天候に左右されず、病害にも強い。レタスは地上と地下計44日で収穫できるという。

 試験栽培では共同溝30メートルを使って、レタスや食用の花など、1日当たり200株分を栽培している。工場を作った兵庫県の物流設備会社「伊東電機」は、2020年には800メートルまで広げ、地元スーパーを中心に1日5000株の出荷を目指すとしている。

2017年12月14日 12時01分
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