2017年12月16日 夕刊

 「クリスマスなんてなければいい」。シングルマザーの三人に一人がそう考えたことがあると回答したとする調査結果を、サンタクロースを活用したボランティアをしているNPO法人「チャリティーサンタ」(東京)が明らかにした。余裕がないことなどが理由で、十人に一人は子どもに「うちにはサンタは来ない」と伝えたことがあると答えた。

 チャリティーサンタの清輔夏輝(きよすけなつき)代表理事(33)は「多くの人にとってのお祝い事は、経済的に余裕がない人にはつらいイベント。そこに一人でも多く気付き、職場や周囲が配慮できるようなクリスマスになれば」と話している。

 チャリティーサンタは、昨年からクリスマスに関する実態調査を実施。今年の調査は九月、NPO法人「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」(東京)の会員を対象に実施し、百三人が回答した。

 「クリスマスなんてなくてもいい、来ないでほしい」と思ったことがあるかという問いに、三十八人(36・9%)が「ある」と回答。理由は「お金がかかる」「時間の余裕がない」「二人きりでさみしい」などが目立った。

 クリスマス時期の気持ちを複数回答で尋ねると「楽しい」が58・3%でトップだったが「子どものためにもっとやってあげたい」が56・3%、「お金がかかって大変」が42・7%と続いた。年収が低くなるにつれ「切ない」「しんどい」という回答が増えた。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201712/CK2017121602000225.html
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