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 日野市の高幡不動駅周辺で17日、いずれも幕末に活躍した土方歳三と坂本龍馬の親族の子孫2人が、一緒に街のごみ拾いをした。土方は新選組副長で佐幕派、坂本は志士で倒幕派と立場は大きく違ったが、約150年の時を超えて、きれいな街づくりに一役買った。

 参加したのは土方歳三の兄の子孫で、市内にある土方歳三資料館で館長を務める土方愛(めぐみ)さん(46)と、坂本龍馬の兄の子孫に当たる、中央大学3年の坂本龍哉(りょうや)さん(20)。ごみ拾いを通じた街づくりを手がける、中央大のサークルの呼びかけに応じたという。

 2人は初対面。あいさつの後、午前9時半ごろに出発。約30人が土方チームと坂本チームの二手に分かれて拾った。新選組の衣装を着た参加者もいて和やかな雰囲気で進み、終了後、坂本さんは土方歳三資料館を訪問。「歴史は立場によって見方が異なるので、各自の立場に立って見ることが大事ですね」などといった話を2人でしたという。

 土方さんは「かしこまらずに話せて良かった。お互いの歴史は理解しつつ、良いご縁を築いていけたら」。坂本さんも「幕末当時は敵対的な関係性だったと思うが、長い時間を超えて協力ができ、素晴らしいと思います」と話した。(川見能人)

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