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イタリアンレストランで食事の後は、豪華なリムジンでデート−。
1980年代後半から90年代前半のバブル経済期を思わせる華やかなサービスを
楽しむ若者が増えている。ファッションでも、ウエストを細く見せる「サッシュベルト」など
バブル期のスタイルが再び脚光を浴びる。会員制交流サイト(SNS)で、
幸せの瞬間や着飾った自分を情報発信するなど、バブル期にはなかった新たな
楽しみ方も見いだしている。

金曜の夜、大阪・中之島のイタリアンレストランからカップルが出てきた。
玄関前には美しく磨き上げられた真っ白なリムジン。運転手がドアを開けると、
そろって中へ乗り込んだ。

10代後半〜20代前半の若者の間で、誕生日などの記念日をリムジンで祝福する
サービスが人気となっている。神戸、大阪、京都を中心にサービスを提供する会社
「感動エンターテイメント」(大阪府)の担当者は「SNSの普及とともに人気が上がった。
女子会や誕生日のサプライズなどで使う若者が多い。神戸ではポートタワーが
人気の撮影スポットです」と話す。

レストランから乗り込んだ会社員の男性(22)=奈良県=は「付き合って初めての
誕生日なので、特別なものにしたかった」と少し照れた様子。一方、直前まで知らなかったと
いう女性(22)=同=は「店を出たらリムジンが待っていて本当にびっくりした。一生忘れない。
撮った写真はインスタグラムに上げて友達と共有したい」と笑顔を見せた。

ファッションの分野でも、バブル期のスタイルが人気だ。アパレル大手ワールド
(神戸市中央区)の子会社スタイルフォース(東京)が手掛ける20〜30代向け
女性ブランド「オペークドットクリップ」は、太めのベルトを腰回りに巻いてウエストを
締まって見せる「サッシュベルト」や、ゆったりとしたシルエットのコートなどを積極的に販売する。
JR三ノ宮駅店の郡(こおり)紗らら店長は「バブル期を知らない若い人には新鮮な
ファッションとして映る」と説明する。

また、90年代に弾力のある食感で人気を集めたナタデココも再流行している。
国内で唯一生産しているのがフジッコ(神戸市中央区)だ。89年から輸入品を業務用に販売。
ブームに火が付き、93年からは納豆や漬物で培った発酵技術を活用して自社生産を始めた。

ブームは一時期だったが、ナタデココを生かしたゼリー「フルーツセラピー」を2002年に発売。
新商品を定期的に投入するなどし、売り上げを伸ばしている。担当者は「昨年は流通科学大の
学生と連携して商品企画イベントを行った。若い人に親しんでもらうきっかけを増やしたい」と話した。


ゴージャスな演出が人気の貸し切りリムジンを楽しむカップル=大阪市中央区
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