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12月21日 5時52分
ミャンマーで、少数派のロヒンギャの人たちの人権状況を調べる予定だった国連の特別報告者が入国を拒否されたことを明らかにし、「何か恐ろしいことが起きているのだろうと想像せざるをえない」とミャンマー政府の対応を非難しました。

国連でミャンマーの人権状況の調査を担当する特別報告者のイ・ヤンヒ氏は20日、ミャンマー政府に調査のための入国を拒否されたと明らかにしました。
調査は来月に予定され、西部のラカイン州で少数派のイスラム教徒のロヒンギャの人たちが治安部隊の迫害を受けているとされる問題などについて調べることになっていました。

声明の中でイ氏は「混乱し、失望している。ラカイン州で何か恐ろしいことが起きているのだろうと想像せざるをえない」と述べ、ミャンマー政府の対応を非難しました。

イ氏は2014年に特別報告者に任命されて以降6回にわたってミャンマーを訪れていますが、前回ことし7月の調査のあと調査の様子が厳しく監視されたと指摘する声明を発表し、ミャンマー政府が「偏っていて不公正だ」などと反発していました。

ミャンマーでは今月12日、ロヒンギャの人たちの人道危機を取材していたロイター通信の記者2人が機密情報を入手したなどとして逮捕され、家族も面会を許されないなど人権をめぐる政府の対応に国内外から批判が強まっています。