http://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-42451871

ジェシカ・マーフィー記者、BBCニュース(トロント)
クリスマスが来るたび、休暇シーズンの大騒ぎを作り出すおもちゃが1つ登場する。子供のプレゼントとして入手したい親たちが必死になってもほとんど手に入れられそうもない、「マスト・アイテム」だ。しかし世界的なベストセラーの背後では、何が繰り広げられているのだろうか?

クリスマス前の最後の週末に向け、欲しいものリストに「フィンガリングス」を書いている子供を持つ親にとって、事態は深刻だ。

フィンガリングスとは、世界最小の霊長類ピグミーマーモセットからヒントを得た、小さなサル型のおもちゃだ。アニマトロニクス技術を採用して自然な動きをする他、鳴き声も立てる。今シーズンに人気が急上昇している商品の1つで、今や見つけるのは相当難しいだろう。

香港を拠点に置くカナダ企業ワウウィーが、このロボット型おもちゃの仕掛け役だ。同社によると、フィンガリングスはブランド・マネージャー、シドニー・ワイズマン氏のアイデアから生まれた。ソーシャル・メディアでピグミーマーモセットの投稿が拡散されているのを目にし、おもちゃを作ることを思いついたのだ。
ワウウィーの最高技術責任者ダビン・スーファー氏は、インタラクティブのおもちゃフィンガリングスを8月に米国で発売した際、ヒット商品になると確信したという。英国とカナダでは春に発売されていた。

「英国で発売されソーシャル・メディアで話題になったことを受け、米国ではフィンガリングスに対する繰延需要とも言うべきものがあった」とスーファー氏は話す。「そのため、米国で発売されると爆発的に売れ、それが続いた」という。

今やフィンガリングスは、1983年のキャベツ・パッチ・キッズ(キャベツ畑人形)の大流行や1996年のくすぐりエルモのフィーバー、そして昨年「うまれて!ウーモ」が起こした熱狂といった、クリスマス・プレゼント旋風への仲間入りを果たしている。

「ある時点で、すごいヒット商品になると気づいた。しかしそれがどの程度かは分かっていなかった」とスーファー氏は言う。「毎週、記録が塗り替えられた」。

今年の早い時期におもちゃを売り出すことを決めたことで、ワウウィーはクリスマスの休暇シーズンが本格的に始まる前に市場の反応を判断できた。またオンラインでの話題作りのために、YouTubeで影響力のある若い「インフルエンサー」たちに、フィンガリングスを詰めたバナナ型の巨大なお楽しみボックスを送った。

「伝統的なお楽しみボックスを開けるのとは全く違う体験を作りたかった。また、インフルエンサーにお楽しみボックスからフィンガリングスを叩き出してもらいたかった」とスーファー氏は話す。
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(英語記事 The miniature monkey that's a Christmas best-seller)

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