鳥取砂丘(鳥取市)で11月24〜26日に開催され、約10万人が参加したスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」のイベントについて、砂丘の保全に取り組む鳥取県や市の「鳥取砂丘再生会議」は会合で、砂丘の生態系に負荷を与えた可能性があると指摘した。

専門家や地元関係団体などで構成する再生会議は、砂丘内に設定した117地点でイベント期間中に記録された足跡の数を調査。比較的足跡の密度が高くなる夏の平均値(平成25〜28年)と比較して2・3倍だった。観光客が集まる砂丘の東側だけでなく、普段はあまり人が立ち入らないエリアも多くのユーザーが歩き回り、貴重な植物や昆虫類に影響を与えた可能性があるとしている。

 再生会議のメンバーで、鳥取大の永松大教授(保全生態学)は「国立公園である鳥取砂丘の自然を保護する意識が薄かったことは反省し、多くの人に植物などが踏み固められた影響は来春以降、改めて調査する必要がある」と語った。

 県は、想定の3倍を超える約9万9千人がイベントに参加し、約18億円の経済効果があったとしている。

2017.12.24 08:45
http://www.sankei.com/smp/west/news/171224/wst1712240016-s1.html