https://www.cnn.co.jp/m/usa/35112575.html

2017.12.27 Wed posted at 11:43 JST
(CNN) 米国が国連予算の大幅削減を求めている交渉で、ヘイリー米国連大使は24日、2018〜19年度の予算規模を16〜17年度より2億8500万ドル(約320億円)縮小させたと述べた。

ヘイリー氏は声明で、米国民の寛大さにつけ込むような国連予算を放置しておけないと強調した。

国連のグテーレス事務総長は10月に2億ドル余りの予算削減を承認していたとされるが、ヘイリー氏が示した削減幅はこれをさらに8500万ドル上回っている。

国連の通常予算は約55億ドルの規模。この中で米国が負担する割合は、ほかのどの国よりも大きい。ただしヘイリー氏は、予算削減が米国の拠出金にどの程度影響するのかを明言しなかった。

グテーレス氏の報道官は、新たな予算が国連による今後の活動にどのような影響を及ぼすかについて検討が進められていると述べた。

米当局者がCNNに語ったところによると、国連の管理、予算問題を扱う委員会は、通常予算や平和維持活動(PKO)の予算、改革計画など幅広い分野で合意した。この中には肥大化した管理機能に重点を置いた予算削減や、スーダン西部ダルフールと中米ハイチでの活動予算の調整も含まれている。

一方でミャンマー担当の国連特使を任命する予算も盛り込まれたという。

ヘイリー氏は米国の方針について、今後も国連の効率化を探りつつ、自国の国益を守り続けると述べた。

国連の安全保障理事会では先週、トランプ米大統領がエルサレムをイスラエルの首都と認めたことに反対する決議案が採決にかけられ、米国が拒否権を行使した。国連総会でも同様の決議が採択されたのに対し、ヘイリー氏は賛同しなかった国だけを招いてパーティーを開催。トランプ政権による国連への批判的な姿勢が改めて浮き彫りになった。