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12月27日 19時30分
JR西日本の調査でこれまでに明らかになった、博多発・東京行きの東海道・山陽新幹線「のぞみ34号」が運行停止に至った今月11日の経緯と、乗務員や保守担当者、東京の指令員のやり取りは以下のとおりです。

【午後1時33分】
「のぞみ34号」が3人の車掌と3人のパーサーの合わせて6人の乗務員で博多駅を出発。

【午後1時35分】
車掌の1人が13号車のデッキ付近で甲高い異音を感知。ほかの2人の車掌は通常と変わらない音だと感じたとしている。

【午後1時50分】
小倉駅を出発。車掌の1人とパーサーの2人が7号車と8号車付近で「焦げたにおい」や、「鉄を焼いたようなにおい」を感じたほか、別の車掌が引き続き13号車のデッキ付近で、甲高い異音を感知。

【午後2時18分】
車掌が東京の指令員に対し、7号車と8号車から異臭がしていることを報告。指令員からは乗客からの申告があるか、ほかに異常はないかを確認され、車掌は申告やほかの異常はないと伝える。その後も車掌3人は車内を点検し、11号車や8号車などで異臭を感じたとしている。この際、指令員は車両の保守担当の社員に岡山駅から乗車するよう指示。

【午後2時30分】
広島駅を出発。これ以降、13号車の異音や11号車の異臭がまだあるか車掌が確認に向かったものの、いずれも気にするほどでないと感じたとしている。

【午後2時59分】
福山駅を出発。パーサー2人が7号車と8号車からにおいを感じていたほか、車掌の1人は13号車と14号車の客室内で異音を確認し、これまでより大きく高い音になっていると感じたとしている。
さらに、広島駅から乗車した別の車掌は、10号車で焦げ臭いにおいを感じたほか、乗客からは13号車で異臭ともやがあると申告があった。この車掌が13号車を確認したところ、客室内全体がかすんでいいて、焦げ臭いにおいを感じた。別の車掌も13号車にもやがかかっていることや、異音が大きくなっていること、さらに振動を感じたとしている。その後、13号車のもやはなくなったのが確認された。

【午後3時15分】
岡山駅に到着する直前、車掌は指令員と連絡を取ったものの、もやに意識が集中し、異音が続いていることについては報告せず。
その後、岡山駅では指令員の指示を受けた保守担当の社員3人が乗車。13号車の洗面所付近で床下から、びりびりと伝わるような振動を確認した。さらに13号車にいたパーサーの1人は、客室内でうっすらかげるようなもやや、床下からドンドンとうるさく感じるくらい大きな異音を確認。

【午後3時31分】
新神戸駅に向かう途中、保守担当の社員は「音が激しい」、「床下を点検したい」と指令員に伝達。指令員は「走行に支障はあるか」と尋ね、保守担当の社員は「そこまでは行かないと思う。見ていないので現象がわからない」と返答した。この時、指令員は「走行に支障はない」と判断した。
保守担当の社員は、指令員に対して「安全をとって新大阪で床下をやろうか」と提案。しかしこの会話の際、指令員は別の指令員から状況の報告を求められて、耳から受話器を離してしまっていたため、保守担当社員の提案は聞けていなかったとしている。
さらに、この時に指令員は、保守担当社員に対して「ちょっと待ってください」と伝えた。指令員は会話を待つために言ったが、別の保守担当社員は床下点検の準備をするため待つように言われたと認識していた。
床下点検を提案した保守担当者の社員は、その後指令員から返答がないことから、不具合を確かめるために、特定のモーターを使わないようにする「モーター開放」の処置を依頼した。

【午後3時38分】
これ以降、依頼を受けた指令員は「モーター開放」の実施を決め、JR東海の指令員に対しても「異音がするので13号車のモーター開放をする」と伝えたものの、運転を見合わせる協議は行わず。
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