NHKニュース 12月28日17時24分

今月、女性の宮司が殺害されるなど、3人が死亡する事件が起きた東京・江東区の「富岡八幡宮」で、新年を迎えるのを前に関係者が集まって現場を清める神事が行われました。

今月7日、東京・江東区富岡の路上で、近くの富岡八幡宮の宮司、富岡長子さん(58)が殺害され、長子さんの弟の富岡茂永容疑者(56)と妻の真里子容疑者(49)も自殺するなどして死亡しました。
事件から3週間がたち、28日富岡八幡宮では新年を迎えるのを前に神社の関係者や地元の人が集まって、現場を清める神事「清祓式」が行われました。
式では、神職が事件が起きた路上など3か所を回っておはらいをしたあと、地元の人たちが玉串をささげました。
事件のあと宮司代務者となった丸山聡一さんは「神聖であるべき神社の周辺で事件が起きたことは誠に申し訳ない。職員一同、地域の氏神様としてあるべき八幡様に戻れるよう努力します」と話していました。
神事に参加した近くに住む氏子の男性は、「残念な事件だったが、きょうがひとつの区切りになったと思う。これからは新たな気持ちで神社とかかわっていきたい」と話していました。

富岡八幡宮では事件の影響で参拝する人が減り、周辺の飲食店でも売り上げが減少するなど影響が出ているということです。
名物の「深川めし」などを出す飲食店では、事件の後、店の売り上げが3割ほどにまで落ち込んでいるということで、
従業員の湯原育代さんは「正月も影響が続くかもしれないが、お客さんが来ることを期待して店は例年通り開ける予定です」と話していました。
富岡八幡宮には例年、およそ15万人の人が初詣に訪れるということですが、地域の人からは影響が長引くことを心配する声があがっています。

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