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12月29日 6時30分
イタリアの議会上院と下院が28日解散し、来年3月に総選挙が行われることになりました。選挙では、難民や移民の受け入れや国内経済の立て直しなどが主な争点になると見られていますが、現時点では、いずれの政党も単独で過半数の議席を獲得するのは難しい情勢で、今後の選挙戦の行方に注目が集まっています。

イタリアのマッタレッラ大統領は28日、来年春の任期満了を前に、議会上院と下院を解散し、解散の日から70日以内に行われる総選挙の投票日は、来年3月4日に決まりました。

今回の選挙では、地中海を渡って流入が続く難民や移民の受け入れを継続していくかどうかや、若者の失業率が高止まりする中で、国内経済をどう立て直すか、それにイギリスの離脱決定で加盟国の結束が問われているEU=ヨーロッパ連合との関係をどうしていくかなどが、主な争点になると見られます。

最新の世論調査の支持率は、EU統合に懐疑的な姿勢を示す最大野党「五つ星運動」が29%とトップで、次いで中道左派の与党「民主党」はおよそ23%、ベルルスコーニ元首相率いる中道右派政党が16%余り、などとなっています。

ただ、現時点ではいずれの政党も単独で過半数の議席を獲得するのは難しい情勢で、政党間の協力関係の構築など、今後の選挙戦の行方に注目が集まっています。