吹田徳洲会病院(大阪府吹田市)は29日、誤った血液型で輸血するミスが10月以降、2件発生していたと明らかにした。うち1件で患者は3日後に死亡。同病院は「輸血ミスと死亡の因果関係はない」としている。

同病院によると、10月17日に大動脈解離で心肺停止状態の血液B型の60代女性に手術をした際、看護師が誤ってA型の血液280ミリリットルを輸血した。女性は同20日に多臓器不全で死亡した。ただ、異型輸血に伴って赤血球が壊れる「溶血」と呼ばれる副作用が起きておらず、死亡との因果関係はないと判断した。

12月5日には、O型の入院患者の40代男性に対し、別の看護師がA型の血液を輸血。すぐに気づいて取り外し、輸血量は10ミリリットル未満だった。健康への影響はないという。

いずれも看護師の確認が不十分だったのが原因。病院は本人や家族に謝罪し、確認を徹底するよう院内マニュアルを改めた。【大久保昂】

配信2017年12月30日 07時00分
毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20171230/k00/00m/040/133000c