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1月2日 4時43分
東京電力福島第一原子力発電所の事故からことし3月で7年を迎えます。廃炉作業で最大の難関とされる、事故で溶け落ちた核燃料の取り出しに向けては、去年ようやくその可能性が高い塊の撮影に成功し、今月には2号機で調査が行われる予定です。ことしは、核燃料をどのように取り出すのか具体的な計画の検討が進められる1年になります。

溶け落ちた核燃料が構造物と混じり合った「燃料デブリ」の取り出しに向けては去年、1号機から3号機で格納容器内部の調査が行われ、3号機で初めて燃料デブリの可能性が高い塊が確認されました。
今月には改めて2号機で原子炉の真下の調査が行われる予定で、去年の調査でわからなかった燃料デブリが確認できるのか注目されます。

国と東京電力は、廃炉の工程表で燃料デブリの取り出しを始める時期を3年後の2021年とし、2019年度にはデブリを最初に取り出す号機やその方法を確定するとしています。
デブリの取り出しでは、放射性物質の飛散を防いだり、放射線量が高い環境で作業員の被ばくを抑えたりするなど安全対策の徹底を図ることが必要で、ことしは最初に取り出しを行う号機の決定に向けて具体的な計画の検討が進められる1年になります。

一方、1号機から3号機では燃料プールから核燃料を取り出す準備作業が進められていて、ドーム型の金属製のカバーの設置が進む3号機では、ことしの秋ごろ、核燃料の取り出しを始める計画となっています。