栃木県下野(しもつけ)市田中の同市南河内公民館で7日、60歳の市民らを対象にした「年輪のつどい」が初開催された。還暦の節目を迎えた市民の“セカンドライフ”の門出を祝った。

 午前中に同市南河内地区の成人式が開かれた会場で同日午後、約100人の60歳の市民が集まった。同市教委生涯学習文化課によると、市内約800人の対象者に案内したほか、市外に転出した出身者も参加できる。定年後の第2の人生に向けて地域との交流を深め、経験を生かした地域貢献を考えてもらおうと開催した。

 着物姿の女性やスーツ姿の男性もいたが、多くは普段着で参加。旧友と顔を合わせ、昔話や2次会の打ち合わせを始める人もおり、式典前から和やかな雰囲気に包まれた。

 栃木県壬生町の会社社長、高田幸男さん(60)は下野市石橋地区出身で、「40歳のときの合同クラス会と合わせて“3回目の成人式”。第一線は退いても現役の人が多いが、一つの節目。これからは地域社会との付き合いを大事にしていきたい」と話した

 式典では、広瀬寿雄市長が「人口減少の時代を迎え、新成人にはお祝いというより、地域を引っ張っていくよう出陣式の意味を込めて言葉を贈った。先輩の皆さんにもコミュニティーの絆を強めるため尽力してもらいたい」とエールを送り、高田さんが出席者を代表して「地域社会に参加していく」などと「誓いの言葉」を述べた。

 式典の後は、記念講演会とフォークソングコンサートが開かれた。

60歳を対象にした「下野市第1回年輪のつどい」で還暦代表者として、広瀬寿雄市長に対し「誓いの言葉」を述べる高田幸男さん=7日、栃木県下野市田中の同市南河内公民館
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配信2018.1.7 16:39更新
産経ニュース
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