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東京都立産業技術高等専門学校の深谷直樹准教授とダブル技研(神奈川県座間市、和田博社長)は、ロボットハンドが食料品や電動工具などを優しくつかむ機構を開発した。つかむ対象の形に応じて指をそわせる機能をメカで実現した。電子制御などの複雑なシステムが要らない。この機構を利用した3種のハンドを開発した。

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援事業の一環で開発した。

協調リンクという機構を考案。指の関節部に力がかかると指を巻き付け、指先に力がかかると指全体をロックする。形に応じて指がそうため、形がふぞろいな製品でもつかみやすい。

機構として適応機能を実現すると、制御系がシンプルになり、コストやメンテナンスの負荷を抑えられる。

3本指の「Dハンド」(写真中央)、5本指の「Fハンド」(同左上)、機構を折り紙で再現した「オリガミハンド」(同左下)を開発した。Dハンドは洗剤などのパウチ品、ゆで卵のような食品の把持に提案する。

オリガミハンドは安価なシート材をハンドにできるため、滅菌環境などの使い捨て用途に提案していく。

動画 産業用3本指のロボットハンド「New D hand」
https://www.youtube.com/watch?v=KTlnvi8W8B4

2018/1/12 05:00
日刊工業新聞
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00457570?twinews=20180112