ガンジス浄化、日本の技で…下水・ごみ処理伝授

 【ニューデリー=田尾茂樹】インドで汚染が深刻となっているガンジス川の浄化を目指し、同川が流れるヒンズー教の聖地・北部バラナシで、日本政府が今年から、地域の環境改善に向けた技術支援事業を始める。

 日本の技術を活用した効率的な下水やごみ処理のノウハウなどを伝授して、「聖なる川」に清らかな流れを取り戻す狙いだ。

 ◆ヒンズー教聖地 印のバラナシで

 インド人の約8割を占めるヒンズー教徒は、ガンジス川の水に罪を洗い流す効果があると信じており、バラナシには多くの巡礼者が訪れ、川でもく浴したり、水を飲んだりしている。

 だが、近年は流域人口の拡大に伴う生活排水や工場廃液の増加で水質が著しく悪化。
 汚水は約3分の1しか処理されず、インド政府によると、ガンジス川の汚染度を示す生物化学的酸素要求量(BOD)は、バラナシ周辺で1リットルあたり4〜6ミリ・グラム程度と、もく浴に適する基準(3ミリ・グラム)を超える。
 もく浴場では川面が黒く、もく浴時に鼻をつまんで川に入る人もいる。

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Yomiuri Online 2018年01月15日 07時15分
http://www.yomiuri.co.jp/world/20180115-OYT1T50009.html