派遣時給、17年12月は2.1%下落 民間調べ
2018/1/18 13:54
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO25834620Y8A110C1QM8000/

 人材サービス大手のエン・ジャパンが18日発表した2017年12月の派遣社員の募集時平均時給は、三大都市圏(関東、東海、関西)で前年同月より2.1%(33円)低い1502円だった。人手不足が顕著な介護分野を中心に時給が低い未経験者の募集が増え、全体の平均を押し下げた。
 下落は15カ月連続。医療・介護系の時給は1252円と1.2%上がった。医療機関や介護施設は社会保険制度に基づく報酬が主な収入源となり、機動的な賃上げが難しい。募集案件が最も多い事務職などオフィスワーク系やIT系と比べ時給は低い。
 賃金の安さから人が集まりにくく、医療・介護分野の募集案件は前年同月の2.1倍に伸びた。他分野に比べ低賃金の職種の需要が大きく増加し、全体の平均時給が下がった。
 全案件の半数以上を占める事務などオフィスワーク系は0.3%増え1521円だった。営業担当者を補助するデータ入力の業務で時給が上がった。
 地域別では関東が2%(32円)低い1559円、東海は2.5%(34円)低い1302円、関西は1.7%(23円)下がり1313円だった。
 同業大手のリクルートジョブズが同日発表した17年12月の派遣社員の募集時平均時給(三大都市圏)は前年同月に比べ3.1%(49円)高い1647円だった。