https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180119/K10011293971_1801190009_1801190439_01_02.jpg

戦時中の日常を描いたアニメーション映画「この世界の片隅に」にも登場し、保存か解体か検討が進められてきた広島県呉市の旧海軍施設「青山クラブ」について、市は、歴史的な価値があるとして保存する方針を固めました。

呉市幸町の「青山クラブ」は旧海軍の集会所として、現在の建物は昭和11年に建設され、戦艦大和の下士官も利用した歴史的な施設として知られています。戦後は海上自衛隊が利用していましたが、老朽化のため去年、閉館しました。

この土地と建物を国から購入する予定の呉市は、その活用方法について、解体して駐車場にする案や、建物の一部のみを残す案、それに、すべて保存する案などを検討してきましたが、歴史的な価値があるとして建物すべてを保存する方針を固めました。来年度にも耐震診断を行うことを検討しています。

「青山クラブ」は、広島や呉を舞台に戦時中の日常を描いたアニメーション映画「この世界の片隅に」のなかにも登場し、全国から観光客が訪れるスポットになっていて、市民から保存を求める声が上がっていました。

市は19日、保存する方針を議会に伝えることにしていますが、多額の費用がかかることから、議会の理解を得られるかが今後の焦点になります。

1月19日 4時39分
NHK NEWS WEB
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180119/k10011293971000.html