http://www3.nhk.or.jp/news/html/20180120/k10011295501000.html

原発事故で避難している人たちのうち、帰還を考えている人などの不安を少しでも払拭(ふっしょく)しようと原子力規制委員会は、福島県内での生活パターンを踏まえて被ばく量を試算できるスマートフォンのアプリを開発することになりました。

福島県では、7年前に起きた福島第一原発の事故のあと、避難指示が解除されても住民の帰還が進まない状況が続いていて、被ばくのリスクを避けるため避難し続けているケースもあります。

そこで原子力規制委員会は、帰還を考えている人やいま生活している人たちの不安を少しでも払拭しようと、生活パターンを踏まえて被ばく量を試算できるスマートフォンのアプリを開発することになりました。

アプリは、航空機や車、徒歩などで調査した空間の放射線量を反映させた地図をベースに、利用者がどの地点に何時間いるかなどを入力すれば年間の被ばく量が試算できます。

開発にあたって規制委員会は、福島第一原発に近い5つの町と村に生活圏がある135人を対象にどのような生活をするとどれだけ被ばくするか生活の様子を聞き取って試算しました。

その結果、年間の被ばく量は、7割余りの人が1ミリシーベルトを下回ったということです。

規制委員会は、来年度中にアプリの配布の開始を目指しています。