https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180120-00000000-jct-sci&;p=1

 「スタンプを送るだけで平均日給3万円」「LINEで友達追加をするだけでお金がドンドン増えていく」――こうした「LINEを使うだけで簡単に稼げる」とうたう、正体不明の勧誘がネット上で蔓延している。

 そんなうまい話、本当に存在するの? 運営側も警戒を強めるこうした謎の「LINE副業」、申し込むと何が起こるのか。J-CASTニュース記者が実際に応募し、その正体を探った。

■まとめサイトやアプリなどに広告出稿

  「こんなビジネスがあるって知っていましたか?」
  「1日たったの5分でOK! いつも使っているスタンプを送るだけ」
  「平均日給3万円の安定収入」
  「スマホ、パソコンがあれば、だれでも簡単にリッチ生活をスタート!」

 まとめサイトやアプリに掲載されたバナー広告をクリックすると、表示されるのは「スタンプビジネス」を名乗るサイトだ。ポップなデザインのページには、「誰でもできる」「簡単」「リッチ」といったフレーズがこれでもかと並ぶ。

 その内容を信じるなら、「ビジネス」の内容はとても単純だ。ユーザーは普段使っているLINEのスタンプを、「いつもともだちと会話しているように」運営側に送信するだけ。すると、すぐに現金が振り込まれるという。上にもある通り、その「平均日給」は3万円にも達するとしている。

 なぜ、スタンプを送るだけでお金がもらえるのか? あなたも当然、そう思ったことだろう。スタンプビジネスはその理由を、以下のように説明する。

  「LINEスタンプを作成して生計を立てているクリエイターの方に参考として情報を提供しております。
  『普段、LINEユーザーの方がどのようなタイミングでどのようなスタンプを利用しているのか』
  その情報を提供することにより、クリエイターの方からインセンティブが発生します。ですので、いつも通りLINEを利用するだけで自然と収入を得ることができてしまうんです」

 しかし、そんなビジネスモデルが本当に可能なのだろうか。実態を探るため、J-CASTニュース記者は申し込みを行った。すると「スタンプビジネス事務局」から、

  「現在、おかげさまで多数の応募者様にお申し込みをいただいており、応募者様には【約5日間の順番待ち】をいただいております」

とのメールが。その後、返事を待っていると、

  「スマホを見るだけで毎月200万円の副収入」
  「1タップで4万8000円ゲット」
  「スマホで週給50万円稼ぐ」

といった別の「副業」の案内が、連日のように届く。結局5日後、肝心の「スタンプビジネス」は、「残念ながら落選となりました」。しかし、その後もスタンプビジネスとは関係ない勧誘が、記者のアドレスには届き続けている。

 「スタンプビジネス」だけではない。「LINEビジネス」を名乗る別のサイトは、スタンプではなく「友達追加をするだけで」「多くの方が月収200万円を達成した」とアピールする。こちらは、メールの代わりにLINEを通じて応募するシステムだ。

 やはり記者が申し込むと、「7日後の抽選発表」を待てという、どこかで聞いたようなメッセージが。もちろん、その間には「仮想通貨」から「在宅ワーク」まで、さまざまなオファーが届き続ける。少し違うのは、7日後、「見事、ご当選おめでとうございます」との知らせがあったことだ。ただ、「当選」案内が来たのはLINEビジネスではなく、まったく別の勧誘だったが......。

 国民生活センターによれば、上記の例に限らず、なんらかの形でSNSを絡ませた「内職」についての相談件数は、2009年度の39件から、16年度には1028件と急増している。特にここ数年の伸びは「倍々ゲーム」だ。

 具体的な事例としては、

  「『写真を撮り、SNSにアップするだけで収入が増える』というインターネット広告を見て申し込んだところ、まず2万円分の情報商材の購入を求められた。決済したところ、追加コース(15万円など)も勧められた。忙しかったため申し込まなかったが、向こうからはその後、追加の説明などは来ないままだ」(九州北部・40代男性)

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