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1月21日 13時52分
中国国防省は、アメリカが発表したトランプ政権下で初めての国防戦略で、中国を国際秩序への脅威だと名指しして非難したことについて報道官の談話を発表し、「脅威を誇張している」などと反発しました。

アメリカ国防総省は19日、トランプ政権下で初めての国防戦略を発表し、中国やロシアを既存の国際秩序への脅威だと名指しして非難し、両国との競合への対応を最優先に取り組む課題としています。

これについて、中国国防省の任国強報道官は談話を発表し、「いわゆる『大国競争』や『中国の軍事的な脅威』を誇張していて、冷戦の色彩を強く帯びたものだ」と反発しました。そのうえで、「中国には覇権を唱え、争う意図はなく、『覇権を追求している』というレッテルを貼ることはできない」としています。

さらに談話では、領有権をめぐる争いのある南シナ海の問題について触れ、中国が進める建設活動は主権の範囲内のものだと正当性を強調したうえで、「情勢は安定に向かっているのに、個別の国が『航行の自由』を旗印に武力を誇示して横暴なふるまいをしている」として、この地域でのアメリカの動きをけん制しています。

そして「アメリカには中国の国防建設を理性的、客観的に判断するよう促す」と強調し、安定した両国の関係を目指すよう呼びかけています。