http://www3.nhk.or.jp/news/html/20180131/k10011309341000.html

アメリカ政府は、ロシアのプーチン政権に近い200人を超える有力者の名前などを列挙したリストを公表し、ロシアに対する制裁がさらに拡大される可能性があると受け止められています。プーチン大統領は、「明らかに非友好的な行為だ」と非難するなど、両国の関係が一層冷え込むのは避けられない情勢です。

アメリカ財務省は29日、ロシアがサイバー攻撃によっておととしの大統領選挙に干渉したとされる問題などを受けて成立したロシアに対する制裁を強化する法律に基づいて、ロシアの政治家や新興財閥のトップ210人の名前や肩書を記したリストを公表しました。

この中には大統領府長官をはじめ政府系企業の幹部、それに、資産規模が1000億円を上回る新興財閥のトップなど、プーチン大統領に近い有力者が列挙されていて、両国のメディアは、「プーチンリスト」や「クレムリンリスト」だと伝えています。

リストの公表を受けてプーチン大統領は30日、「明らかに非友好的な行為であり、すでに困難な状況にある両国の関係に損害を与えるものだ」と述べて非難しました。

リストの公表について、アメリカ財務省は、ロシアの政財界の有力者の情報を議会に提出する手続きにすぎず、制裁対象者のリストではないと説明していますが、これをもとに制裁がさらに拡大される可能性があると受け止められていて、両国の関係が一層冷え込むのは避けられない情勢です。