https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180206/k10011318031000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_011

2月6日 23時42分
東北大学は、最短で2分で津波が到達する地域があると言われる南海トラフの巨大地震に備えて、津波に耐えられるライフジャケットの実用化に向けた研究を民間企業と共同で始めることになりました。

研究を始めるのは、東日本大震災をきっかけに設立された東北大学災害科学国際研究所で、6日に東京の民間企業と共同研究を行う協定を結びました。

すでに民間企業で72時間以上浮き続けることができ、ヘリコプターで救助しやすいよう工夫がされたライフジャケット機能のついたリュックサックが開発されていて、東北大学は、漂流物の圧力に対する耐久性を向上させるほか、居場所を特定するGPSを取り付けAIで最適の経路で救助するシステムの構築などを検討することにしています。

東北大学によりますと、津波対策のライフジャケットは各地で開発されていますが、有効性が十分に証明されていないことから導入は一部の自治体や企業に限られ、津波対策としてはまだ普及していません。

東北大学災害科学国際研究所の栗山進一教授は「まずはライフジャケットが有効であることを学術的に証明し、最短で2分で津波が到達する南海トラフの巨大地震などに備えて実用化に道筋をつけたい」と話していました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180206/K10011318031_1802062133_1802062342_01_02.jpg