http://www.huffingtonpost.jp/2018/02/07/principalletter_a_23355613/

ブランドに拘ったり、志向したりしているわけではありませんが、泰明小学校も銀座
のランドマーク、銀座ブランドであります。〔学校には当てはまらない言葉かも知れ
ませんが〕街の歴史とともに存在するある種のトラディショナルブランドであります。
銀座の街のブランドと泰明ブランドが合わさったときに、もしかしたら、潜在意識と
して、学校と子供らと、街が一体化するのではないかと、また銀座にある学校らしさ
も生まれるのではないかと考え、アルマーニ社のデザインによる標準服への移行を決
めました。
では、なぜアルマーニ社かということですが、他のブランド社(どのあたりまでをブ
ランドと呼ぶのか悩みましたが)にもアプローチをしたのですが、程合いの違いはあ
りますが、受け止めてもらえなかったというのが結論です。ただ、アルマーニ社だけ
が、思いを聞いて下さり、検討はしてみますが時間がかかります。またお約束はでき
ませんということで3年前から、遅い歩みではありますが話が進んでおりました。
そして、販売ルートの確保や生産ルートの開拓まで、社としては初めての試みですが、
引き受けてくださってからは懸命に努力をしてくださいました。松屋様のルートも残し
てくださったり、生地、縫製も日本のメーカーにしてくださったこともありがたいこと
です。
繰り返し申し上げますが、泰明小学校は公立の小学校として、開校以来ずっと銀座とい
う地域との結びつきを大切にしてきました。時代の流れと共に銀座という街はどんどん
発展し、日本を代表する商業地域として現在は多くの外国人観光客を受け入れる街とな
りました。
そうした国際色の強いエリアに立つ小学校として、地域に根差し、さらには国際的な視
野を持つ人材を育てていきたいという思いをもってまいりました。標準服とは児童が毎
日着るものです。そうした身近なアイテムだからこそ、それを通してきちんと装う事の
大切さを感じることも、国際感覚の醸成に繫がると思います。
また視覚から受ける刺激による「ビジュアルアイデンティティー」の育成は、これからの
人材を育てることに不可欠である「服育」という重要な教育の一環であると考えます。
さらに、遊びのと時に無造作に脱ぎ捨てられていることが多いのですが、きちんと折りた
たんでから遊びに行くとか、背もたれに掛けておくといった一手間の大切さも教えたいと
考えております。