匠大塚会長が描く家具市場の再興
https://news.biglobe.ne.jp/economy/0129/dol_180129_7884869729.html


じっと我慢していたこの2年半

??2017年12月から、匠大塚は全アイテムの値下げに踏み切り、大塚会長もこの連載の中で「いよいよ本当の勝負になる」と述べられました。


大塚 まぁ、それほど気色ばんだものではありません。すぐに本格的な商売を再開して大塚家具と直接競合するのも嫌でしたし、社員のことも心配だったので、大塚家具を辞めてから2年半はじっとしていたということです。


??品揃えなども準備が整った。


大塚 大塚家具はあれほど大きな会社ですから、我々が同じような家具を調達するというのは簡単ではありません。メーカーさんも大塚家具と取引があるので遠慮があります。
いくら私に信用があっても、取引できないこともありました。また強引に仕入れて売ったところで迷惑をかけてしまいます。


 ただ、今では逆にメーカーさんから「うちの商品を扱ってくれませんか」と言われるようになりました。「やっと思い切り仕事ができる」と実感しています。今までは時間がかかりましたが、これからはスピードが速まると思っていますよ。

??(大塚家具の)大塚久美子社長と経営方針で一番合わなかったのはどの辺なのですか。


大塚 合わなかったことはないと思うんですけれどね。ただ、私の退任後の新聞報道などを見ると、だいぶ変わってしまったようですね。接客に対する考え方もそうです。
なぜ、今までのお客さまを大切にしない形にしてしまうのか。なぜああいう風にしてしまうんだろう。ちょっと私にはわからない。一人の商売人として考えても不思議ですね。


??退任以前にも同様の議論はあったのですか。


大塚 ありましたよ。ただ、それは「成功するために反対している」というか、私への諫言役として、あえて反対の態度をとっているのだと思っていました。
ですが、(退任後を見ると)本当にやりたかったことだったのだなと分かりました。本当に、それがいいと思っていたのですね。