【北京・浦松丈二、花蓮・林哲平】中国外務省の耿爽(こうそう)副報道局長は9日の定例記者会見で、安倍晋三首相が台湾の蔡英文総統への地震お見舞いメッセージで「総統」の肩書を使用したことについて「直ちに誤りをただし、中日関係に新たな妨害を作らないよう促す」と批判。日本側に厳正な申し入れを行ったことを明らかにした。

中国当局は台湾の総統について「台湾当局の指導者」と呼び、大統領を意味する総統とは認めていない。耿氏はまた「日本側は被災者救援の名目で、国際社会に公然と(中台分裂の)『一中一台』を作り出し、『一つの中国』原則と台湾問題での日本の承諾に背いた」との認識を示し、台湾問題を巡る政府間の約束を守るよう求めた。

台北駐日経済文化代表処のホームページが公開した首相メッセージの冒頭には「蔡英文総統閣下」と明記されている。

中国大陸では台湾独立を党綱領に掲げる民進党の蔡英文政権には警戒感が根強い。中国紙、環球時報(電子版)は「大陸を拒絶しながら日本の援助を受けるのか?」と題する論評を掲載。インターネット交流サイト(SNS)も台湾独立派への批判があふれている。

日本政府が台湾の地震被災地に救援隊を派遣したことについて、中国外務省の副報道局長が会見で「中日関係に新たな妨害を作らないよう促す」と批判した、と一時報じましたが、事実誤認でした。副報道局長が批判したのは、安倍晋三首相が台湾の蔡英文総統へのお見舞いメッセージで「総統」の肩書を使用したことに対してでした。

2018年2月9日 19時06分(最終更新 2月9日 22時32分)
毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20180210/k00/00m/030/075000c

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