そして、現在2030年までに再びミニ氷河期が到来すると言われており、より時期を絞り込むといつかという
予測や、また今度の寒冷化は前回のミニ氷河期よりもさらに気温が低くなることが予想されています。

また今回の説ほど大きく報道されませんでしたが、2010年頃にも「2013年以降にミニ氷河期が来る」といった
説が唱えられており、地球温暖化説が有力だったこの数十年間にも何度かミニ氷河期の到来や、ミニ氷河期
のサイクルの存在を主張する声はあがっていました。

太陽に黒点があることや黒点が出現したり消えたりを繰り返していることは有名なことだと思いますが、
この太陽黒点の増減は太陽活動の1つです。過去のミニ氷河期のある期間(1645年?1715年)において、
太陽の黒点が極端に減少、あるいは全く黒点が観測されない時期がありました。これにより、太陽黒点の減少
つまり太陽活動の低下は、地球の寒冷化と結びついていると考えられています。

過去のミニ氷河期の全期間にわたり、世界中で火山活動が記録されています。具体的には、火山の噴火に
よって火山灰が噴出され、それが大気上層に昇って地球の表面を覆い太陽光線を遮り、地球の気温を引き
下げるのです。火山灰は噴出されてから約2年間にわたって広く日射を遮ります。

実例として1816年の「夏のない年」があり、原因は前年1815年に噴火したインドネシアのタンボラ火山は大量
の火山灰でした。この実害はインドネシアのみならず北ヨーロッパやアメリカなど世界規模になり、世界的に冷夏
など異常気象で農作物に壊滅的被害がありました。

マウンダー極小期とは、1645年から1715年にかけて太陽黒点の数が際立って減少した期間のことです。
マウンダーは太陽黒点の研究で知られるイギリスの天文学者の名前で、太陽黒点の出現頻度や減少期間を
確立したことから、彼の名がつけられました。

その期間は通常約4万から5万個観測できるはずの太陽黒点が50個ほどしか観測できなかったとされています。
さらに黒点が全く観測できない日もありました。