フランスのマクロン大統領は内戦が続くシリアでアサド政権が化学兵器を使用したことが確認された場合、速やかにシリアへの空爆に踏み切る考えを示しました。

マクロン大統領は13日、パリ市内で記者団の取材に応じ、内戦が続くシリアで、政府軍が市民に対して化学兵器を使用した疑いが繰り返し指摘されていることに言及しました。

そのうえで、「化学兵器を使用した証拠をつかめば、われわれは、化学兵器が製造された場所を直ちに空爆することになる」と述べ、アサド政権による化学兵器の使用が確認された場合、速やかにシリアへの空爆に踏み切る考えを示しました。

シリアでの化学兵器の使用をめぐっては国連などの調査団が3年前から調査を行ってきました。しかし、去年11月、国連安全保障理事会で、アメリカが調査期間を延長するための決議案を提出したのに対してアサド政権の後ろ盾となっているロシアが拒否権を行使し、調査が難航しています。

今回のマクロン大統領の発言は安保理の常任理事国として、アサド政権とロシアの双方を強くけん制する狙いがあるものとみられます。

2月14日 9時08分
NHK NEWS WEB
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