発達障害がある人の治療や就学、就職などの相談に応じる「福岡地域発達障がい者(児)支援センター Life(ライフ)」が1月下旬、福岡県春日市原町のクローバープラザ内に開設された。

 政令市の福岡市を除く福岡地区19市町村の住民が対象で、すでに本人や家族から多くの相談が寄せられている。

 発達障害を専門とする県の相談窓口は昨年夏まで、筑豊地区の田川市と、筑後地区の広川町にしかなかった。県は昨年9月に北九州地区のセンターを北九州市小倉南区に開いたのに続き、今年1月25日にライフを開設した。運営は、社会福祉法人「こぐま福祉会」(小郡市)に委託した。

 ライフには、発達障害に詳しい相談支援専門員のほか、臨床心理士や社会福祉士が常駐。本人や家族が電話で予約したうえで来所すると、個室で事情を聞き取ってアドバイスするほか、希望があれば医療機関や福祉施設、受け入れに積極的な学校、企業なども紹介する。発達障害の疑いがある段階や、医療機関での診断がない場合でも相談に応じる。

 事業開始から9日までの約2週間に、約40件の相談が寄せられた。林智香子センター長は「『何となく集団に適応できない』『言葉の覚えが遅い』などと感じたら、気軽に相談してほしい。少しでも生活しやすくなるよう、環境を整えていきたい」と話している。

 開所時間は平日午前9時〜午後5時。3月21日午前10時からクローバープラザで、本人や家族などを対象にした研修会を開き、センターの紹介や、発達障害の診断などを専門とする医師の講演を行う。定員120人で参加無料。問い合わせ、申し込みはライフ(092・558・1741)へ。(大森祐輔)

2018年02月15日 22時35分
YOMIURI ONLINE
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