http://www.bbc.com/japanese/43125527

2018/02/20
ポーランド南部のニスキエ湖近くで、食肉処理場に移送予定だった牛が柵を突き破って脱走し、湖を泳いで島に逃げた。

脱走した牛は、数週間前から湖内の島を避難場所にしている。
牛の所有者は捕獲しようとしたが、何度も泳いで逃げてしまうのであきらめたという。

牛を射殺する呼びかけには強い反対の声が上がっており、ある地元政治家は「英雄の牛」を救うことを自分の使命にすると語った。
ポーランドのニュースサイト「ビャドモシチ」は、食肉処理場に向かうトラックへ乗せられようとしていた時に牛が逃亡したと報じている。
ウカシュという名前のみ明らかにされている牛の所有者は、鎮静剤を打つように指示していたが、移送係が忠告を聞かなかったため、脱走しようとする牛を取り押さえることができなかったという。
牛は逃亡中に金属製の柵に突進し、農場の従業員は腕を骨折し肋骨を痛めた。
牛はニスキエ湖の湖岸で発見されたが、やはり捕獲されることを拒否。「牝牛が水に飛び込むところを見た」とウカシュ氏は「ビャドモシチ」に話した。

逃走した牛の捕獲に失敗した後、ウカシュ氏は連れ戻すのを諦めて代わりに島に食べ物を残すようになった。
地元の消防士たちがボートで池を渡った際、牛は約50メートル泳いで近くの島へと渡っていた。
牛を射殺する呼びかけには反対の声が上がっている。地元政治家のパヴェウ・クキズ氏までもこの「牛の英雄」を死地から救おうと手を差し伸べた。
クキズ氏はフェイスブックに「すべての市民がこの牛のような意志の強さを見せていたら」ポーランドはずっと豊かな国になるだろうと投稿した。

牛が自由を求めて脱出したのはこれが初めてではない。
ことし1月、オランダの雌牛「へルミン」が食肉処理場から脱出し、6週間にわたってレトル付近の森に隠れていた。地元民たちは団結し、この雌牛を救って安全に暮らせる聖域に住めるよう、クラウドファンディングによる資金集めを始めた。

2011年には、ドイツの動物愛護の活動家たちが雌牛「イボンヌ」を捕獲するため、雄牛を使っておびき寄せた。イボンヌはバイエルン州で飼育場を脱出し、猟師に射殺の許可が出されていた。

(英語記事 Runaway cow escapes slaughterhouse to live on Polish island)

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