東京工業大は22日、大岡山キャンパス(東京都目黒区)に、日本出身の学生と留学生らが交流するための施設を建てると発表した。建設資金は、同大の卒業生で飲食店検索サイト「ぐるなび」創業者の滝久雄会長が寄付した30億円でまかない、建築家の隈研吾氏が設計する。2020年10月のオープンを目指すという。

 東工大の三島良直学長や滝氏、隈氏が会見して明らかにした。滝氏夫妻の名前から「Hisao&Hiroko Taki Plaza」と名付けられる施設は地上2階地下2階建て、延べ床面積約5千平方メートルの予定。交流スペースやグループ学習に使う場所などを設け、留学生を支援するスタッフが常駐するといい、内部には漫画家・映画監督の大友克洋氏に依頼したアート作品も設置する。

 会見で滝氏は「日本はもっと留学生を大切にすべきだ。この施設で、学生と留学生が積極的に交流してほしい」と期待を込め、隈氏は「日本の大学には留学生とコミュニケーションをとる場所が少ない。多くの大学にこうした施設ができて欲しい」と述べた。三島氏は、大学職員らが海外の大学にある類似施設なども視察して準備をしてきたと説明し、「国にこうした施設を要望してもなかなか認められない。滝氏の寄付に感謝したい」と語った。(増谷文生)


朝日新聞DIGITAL 2018年2月22日19時20分
https://www.asahi.com/articles/ASL2N54G9L2NUTIL020.html