http://www.bbc.com/japanese/43222805

2018/02/28
BBCの慈善団体「BBCメディアアクション」は28日、性的嫌がらせや業務用コンピューターでポルノを見たなどの問題行動を理由に、過去10年の間に6人を解雇したと発表した。いずれも英国外で起きた事案で、解雇の対象も英国人ではなかったという。

「BBCメディアアクション」は、独立した国際開発援助団体。英国在住の人たちの受信料は予算に使われていないが、英国際開発省から過去5年間で7000万ポンド(約105億円)の資金を受けている。

国際開発省は、BBCメディアアクションから問題行動の報告をこれまで受けていないと話している。

国際NGOオックスファムの職員がハイチで買春や性的加害行動を重ねていたとされる問題が発覚し、国際援助団体の行動が注目されているなか、国際開発省は、海外で活動するすべての英国の援助団体に、職員による問題行動防止策や、処罰手続きについて報告を求めていた。

BBCメディアアクションは、この要請に答えて、過去10年の件について報告したと説明している。
「私たちは性的問題行動を伴った、あるいは伴ったかもしれない過去10年の全案件を再点検した。そのうち当該期間内の6件を特定し、再調査した」
「そのうち2件では、懲戒処分を要する理由は見つからなかった」
「残る4件では、正式な懲戒処分が下されていた。いずれの事案でも、支援受給者は巻き込まれていない。児童保護に関する問題も承知していない。合計6人が、性的嫌がらせや、業務用コンピューターでポルノを見たことを理由に解雇された」

BBCメディアアクションは、被害者保護や問題通報に関する方針や手続きを引き続き再点検し、「必要に応じてさらに強化するため対応する」と方針を示している。

同団体はさらに、「BBCメディアアクションで働く全員が、加害行動を認識し、防ぐために何ができるか承知している文化、告発の声には必ず耳を傾ける文化を奨励していきたい」と述べた。
同団体は、世界各国でジャーナリストを育成し、番組を制作する。
国際開発省の報道官は、同省の通報制度に対して、BBCメディアアクションが関係する性的問題行動が告発された記録はないと話した。

(英語記事 BBC charity sacked six over sexual misconduct)